王子様はご主人様!?


ニヤニヤ笑う成田を睨み、そのまま家に帰った



「早くバカみたいなケンカ、終わらせろよ。」とだけ言って…



―――――――――………


「おかえり〜」



「…また来てたのか」



「なに?来ちゃ悪かった?」


頬を少し膨らまし、俺を見上げる



「悪くないよ。綾香は晩飯は?」



もう毎日のように家に来てる綾香



ここまで頻繁になると彼女みたいだよな……



「まだだよ。だから作っといた♪」


そういえばさっきからいい匂いがすると…



「お兄ちゃんは生徒会?」



「あぁ。」



「花梨さんと一緒に?」


――ドキッ



「…今日はちげ―よ。」



あのタオルを届けに行って以来、綾香は花梨を完璧に気にしている



どこから花梨の情報を仕入れたのやら…



とにかく花梨には近づかせない方がいいな。


あいつ、何をするかわからねぇし。




つ―か蒼依、ちゃんと花梨、送ってくれたよな…?



後で花梨に電話でもするか…



< 170 / 348 >

この作品をシェア

pagetop