王子様はご主人様!?


「元はといえば、お前が学園祭でホストクラブがしたい!とか言うのがいけないんだろっ!!」



そのせいで俺はこんなかったるいことをやらされてる……


しかもわざわざ名前をヒカルとカタカナにして……


「えぇ―だって、うちのクラス何気イケメン揃ってんだもん!」


だもん!じゃねぇ―よ!!



「俺は生徒会で忙しいわけ!わかる?」


「それはそれ。これはこれ。でしょ?」



こいつには何を言っても通じない……



「ほらほら!もう少ししたら休憩あげるから!」



「本当だろうな…?」



朝からぶっ通しで働かされ続けた俺。


花梨はキッチンみたいだし、今日はほとんど話していない。



「ほんと、ほんと。休憩は花梨と同じ時間にしてあげるからさ♪」



「はぁ―…2番テーブルだな。」



「そう♪よろしく」



もう一度深くため息を吐いて、2番テーブルに向かった



「失礼します。ヒカ……」



そこで言葉が止まった



「本物のホストみた―いっ!」



「………」



キャッキャッ騒ぐ綾香…



そして隣で無表情に綾香の隣に座ってるのは…沢田?


沢田彰人[さわだあきと]



中学の時のクラスメイト


唯一同じ高校に来たヤツだ。



だからといって、そこまで親しい仲ではない。



中学のクラスでも一匹狼みたいな感じで、他の奴らとは一緒に居なかった



そんなヤツが……


「何で綾香と?」



どう考えても、不思議な組み合わせ



< 202 / 348 >

この作品をシェア

pagetop