王子様はご主人様!?


「お前さ、そこまでして綾香ちゃんの機嫌を取ってどうするんだよ」



「綾香と約束したからな。」


「だからって……」



「俺、生徒会室行くから」



「おっ、おいっ!」



蒼依が止めるのも聞かずに、生徒会室に向かった



綾香は約束を破られるのが嫌いだ…


特にあの約束は絶対に守らなくちゃいけない……



『綾香を裏切らない…』その約束は……



父親に裏切られ続けた綾香……



そんな綾香は心に深い傷をおった。



俺と再開した時の綾香は、何も感情のないような目をしていた。


やっと…やっとここまで、綾香が笑えるようになったんだ……



綾香は絶対に裏切られない……



生徒会室のドアを握る手が自然と強くなっていることに気付き、力をゆるめる




とにかく置きっぱなしのバックを取って、さっさと帰ろ…


――ガラッ



「………へ」


「…………え」



目の前に飛び込んできた信じられない光景


「っ…きゃぁぁ――っ!!///」



バッと制服のブラウスを羽織って、しゃがみこむ花梨


< 67 / 348 >

この作品をシェア

pagetop