王子様はご主人様!?


「あ…」



あっちもあたしに気づいたのか、顔を上げる



――ドキッ



頭から水を被ったのか、髪の毛の先から水が滴る



な、なによ…この色気///


「ん?どうした?」



ぎゃぁぁ―っ!近づかないでよ〜〜



無駄に色気出さないでっ!


直視出来ずに、視線を反らす


「ふっ…。真っ赤」



「なっ、なっ///」



「水も滴るいい男、だろ?」



「っっ///」



耳元は止めてくださ―い!


「あ、頭拭きなよ!風邪引く…」



とにかく距離を置きたい…



「タオルとか、これしか持ってねぇし。ほら、返すよ」



「は?」



手渡されたのは昨日渡した薄いピンクのタオル



「安心しろよ。ちゃんと洗ったからよ」



「いや、そういうわけじゃなくて…。自分のは?」



「教室に忘れた……」



忘れたって………




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