共存

いでたち

雄亮は、ごく一般的家庭に育った。

彼の両親から見て。


雄亮は、肉体的精神的に父親に追い詰められていた。
他者より優秀で他者の模範とならなければならなかった。
それが、彼の家の常識。
彼は、それに応えようとした。
しかし、彼の父親はそれで満足しなかった。


彼の父親はしばしば
彼にダメージを与えた。

そして、父親という名の恐怖を彼の体に刷り込んだ。


偽りの自分。


ほら、今の雄亮自体が偽りの雄亮。

怖いんだ。父親と自分が消える事が。


でも、駄目。そんな事は、許されない。

君の意識が許さないんだ。



結局、人形のように育っていくしか君の生きる術が無いんだ。


雄亮  君はなんて興味深い存在だよ。
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