ビターな彼に夢中[短編]
『…お前、風邪うつる』


『…うぅ…』



『お前、薄着すぎ…』



恭平くんはコートの前を開いて
私を包み込んだ。



熱が高いのか触れる恭平くんの体が熱い。



『…暖か~ぃ…』


『……アホ顔。』


コートの中から恭平くんを見上げると、恭平くんは少し笑っていた。



カッコいい…



『…恭平くん…私のこと好き?』


『言えるか。』


『ちぇ―…』



でも嬉しい~


わからないんじゃなくて
言えないんだぁ…


ふふふ とコートの中で恭平くんの胸に顔を埋める。


暖かいよ~



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