秘密の彼氏
「愛美さんですよね?よろしくお願いします」


その人は、愛想のいい笑顔で、私に挨拶をしてくれた。


「初めまして。よろしくお願いします」


あまり慣れないけど、とりあえず頭を下げる。


「けっこう、客入ってるな」


店内を見渡す限りでは、満席だ。


若い人から年配の人まで、女性客が楽しそうに、ホストに囲まれて談笑している。


「ありがとうございます。やっぱり、竜二さんのアドバイスが効いてるんですよ」


へえ~。


竜二って、そんな事も出来るんだ。


なんて、感心していた時だった。


ドアが勢い良く開かれ、一人の男が入ってきた。

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