秘密の彼氏
まだ、竜二の意識は戻らない。


お見舞いに行きたいのに…。


あの日から、母は会社を休み、私を見張っている。


とても、外へ出られないのだ。


竜二…。


この5日間、私はほとんど寝れず、食べれず、泣いてばかりだ。


涙は枯れない。


そう実感した。


こうしている間も、竜二が心配でたまらないのに。


その時だった。


柚からメールが届いた。

“竜二は、今夜が山みたいなの!家族が呼ばれたわ。愛美も来る事は出来ない?“


「竜二が?」


そんな…。


嫌!。


死んじゃ嫌!。


絶対に行く。


待ってて、竜二。


今、行くから。



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