1分と31秒のとびら。
たいして広くもないけど、地元じゃ大通りって言われている道に沿って、学校へ向かう。

車が通るたびに吹き付ける熱風に顔をしかめながら歩いていると、
視界の左端から黒いモノが飛び出してきて、目の前を横切った。


それは子猫だった。黒色の。



・・・わかってますよ。その子に何の罪もないことなんて。


でも、でも、こんな時に私の前を横切らなくてもいいじゃん!


呆れて見つめる先、子猫は無邪気に雑草にじゃれつく。

しかし、何を思ったか急に道路へと走り出した。




「危ない!」



前からは1台のトラック。

子猫が驚いて道の真ん中で立ち止まる。




・・・・・・やるしかない。




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