風になれ

決別大会

時が流れるのは早い。

あの日からセンパイ達からの
嫌がらせは途絶えたし、
以前よりも部活が楽しくなった。

ふと、顔をあげると
雲ひとつない青空が広がっていたけど
予想どおりというかなんというか
空から目線を下にずらすと
センパイ達の泣き顔があった。

そう。
今日は大会の日。

でも、弱い私達(というかセンパイ達)は
初戦の相手に
こてんぱんに打ちのめされて
あっけなく部活の終わりを迎えていた。

ザマーミロ。
陰湿なことやってるからだ。
やっぱり神様は平等なのよ。

さめざめと泣くセンパイ達を
心の中で嘲笑った。
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