風になれ
大地くんはどんどんテニス上達してるし
どんどんかっこよくなるしで
人気も着々と上昇していた。
彼女としてはなんだかなー。

「どうした?野風。
 後輩も頑張ってることだしやろ?
 体調でも悪いのか?」

ぐっ。
いきなり顔を覗きこまれた。
心臓破裂しそうだからヤメテクダサイ。

「な、なんでもない!
 ごめんね、やるやる。
 最初、サーブ見てもらっていい?」

昨日話した結果、私たちのペアは
徹底的に大地くんから指導をしてもらう
スタイルをとることにした。
大地くんのテニスは
高校から声がかかるほど上手だから
私は少しでもそれを吸収しようと思う。
< 82 / 168 >

この作品をシェア

pagetop