white*letter
最後に、
「…もう誰も失いたくないっ……」
そう呟いた。
鼻を啜る音だけが響く教室に、
「帰ろう。送る」
低い声が重なった。
一歩先を行く内藤くんに、一歩後ろを歩く私。
夕日に照らされた内藤くんの茶色い髪が光っていた。
「「…………」」
頑張ったね、と褒められてる気がする。
空が、私にそう言ってくれてる気がする。
すると、突然内藤くんが立ち止まった。
「…ごめん」
そして、切なく、やるせない声が私に届いた。