ウラコイ2 銀幕の旦那様




「どうにかして神田弟連れ出せないかしら。旬なんとかしなさいよ…」




「なんとかって…」


「出来ないのかしら?」



美帆はジロリと工藤君を睨む



工藤君に
すごく申し訳ない気が…



「出来ない事はない…けどなぁ。」




「無理にしなくてもいいよ…あたしが自分で行くから…」





「行くったってどのタイミングで行くのよ。バレちゃうじゃない…」




美帆は 襖の向こうを
ちらちら見ながら呟いた




















「すいません。ちょっと涼んできます…」



「おお…行っておいで。」





翔太君の声がした
戸を開ける音も聞こえた



「チャンスだわ。みちる行けっ」


「行けって…」





工藤君も頷いた





えぇ……



























〈美帆目線〉






みちるを追い出し?て
部屋に二人きりになった





相変わらず
隣は芸者遊びでうるさい





旬はぼうっと外を眺めていた



「ありがとね。色々」


「いや…、別にたいした事ないよ。」



たいした事ないって…
まったく…



「お兄さんがたまに来るわけ?こういうお店に」



「…接待でね。何かと便利らしいし。店主さんと父が知り合いだし……」





旬の家は政治家の家
結構なお金持ち



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