ミス・チョコ
3.友人1の話。






シャツの襟元をパタパタさせながらすでに見失った女を考える。


…可愛いか?
いやブスじゃねーけど。なんつーか…。



「ふつうに可愛いだろ?」

「あぁ!それ!」

「な?本当可愛い。」


いや、そっちじゃなくてさ。普通って意味だったんだけど。



人の好みに口を出すほうじゃないしまぁいい。
暑いし。

俺は彼女の魅力とやらを熱心に話す翔の話を聞き流すことにした。




つーかその女どこにいんだよ?
俺にはさっぱり見分けがつかない。
あれは風景の一部以外の何者でもないのに翔には特別に見えるらしい。
恋はなんたらってやつ?
ばかばかしい。






…なんて思ってた矢先、俺は眼鏡のマジメっ子に恋をする。


微妙な顔した友達達の中で翔は一番最初に祝ってくれたっけ。


図書室が閉まるまであと5分。

彼女を待ちながら、そんなことを思い出してた。



< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop