近くて遠い君へ

「ミナちゃん、

…海くんと、うまくいってる?」

何でこんな事聞いてんだ、俺。

「うん。

スミくんは?

彼女できた?」

『うん』、か。

「まだ…。
告ってもないし。」


手を伸ばせばすぐ抱きしめられる距離。


「スミくんなら大丈夫だよ。
男なら行かなきゃ。

待ってるだけじゃ、進まないよ。」


だけどなんでかな、



こんなに近くにいるのに


同じ空間にいるはずなのに

物凄く遠く感じる。


つうか、俺の気も知らないで…


マジで告ってもいいわけ?
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