許されない、キスをしよう。
ぎゅっと背中に腕を回すと、蒼も優しく抱き締めてくれる。
ずっとずっと追いかけてきたこの背中。
追い付きたくて、それでも追い付けなくて。
…やっと、追いつけた気がした。
「…っあ!!」
突然大事なことを思い出して、私は声を上げる。
「どうしたの、律萪ちゃん?」
不思議そうな顔をする蒼に、私はあわてて答える。
「私、ドラマの仕事だって聞いてここに来たんだった!」
慌てふためく私を見兼ねたのか、いきなり皆川さんが近づいてきた。