漸近線
面影
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漸近線
片桐昇/著

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一方に近付けば近付くほど、もう片方の線とは果てしなく遠ざかる。そして近付けど近付けど、一方の線に決して触れることは出来ない。 限りなく傍に在りながら、果てしなく遠い。両の直線と、その放物線は、永遠に交わることはない。 高校2年。夏。僕らはあの頃生きていた。もがくように。足掻くように。
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一方に近付けば近付くほど、もう片方の線とは果てしなく遠ざかる。そして近付けど近付けど、一方の線に決して触れることは出来ない。 限りなく傍に在りながら、果てしなく遠い。両の直線と、その放物線は、永遠に交わることはない。 高校3年。僕らは生きていた。もがくように。足掻くように。

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