Liar





「霜月さん、全然来てないんだけど……何か知らないかな?」




如月は学級名簿に視線を移しながら、ふうっと小さく息を吐いた。




どうして来ないかなんて、俺が知りたいくらいだ。




苛立ちが募る。




「知らねーよ。そんなの担任の仕事だろ」




そう突き放すように言うと、更に焦燥感が募った。




穹は、どうして俺に何も言ってくれないんだ。




一人顔をしかめていると、如月が図ったように言った。




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