いつまでも君を見ている
「そうですか……。まぁ、毎日のように来ている友達に退院を手伝ってもらいましょう」

「……はい」

その言葉を最後に私は診察室から出た。

廊下を歩いていると、ボーッとしていたため、なにかにぶつかってしまった。

「……っ…ご、ごめんなさい。大丈夫ですか?」

「あ、大丈夫です」

相手は男性で同い年ぐらいだろう。

爽やか系で、雰囲気が凛君と似ていた。

「本当にごめんなさい」

彼は足に包帯を巻いていた。

骨折してるのだろう。

彼を立たせる手伝いをし、軽く会釈をしてからその場を離れた。
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