地味子がモテ子になれるまで





「ほらっ、できたわよ♪」


私がやったのとは
ま逆と言って良いほど



ママがやった
お化粧は系統が違った。



私がやったのは
"小悪魔メイク目バッチリ"

って言うのだった。



ママは
"お姫様盛り男ウケ間違えナシ"


の可愛い
薄いお化粧だった。



「前にも…やってあげたのよ、カナメには薄いほうが似合うって言ったじゃない」



違う、違うよ…



私じゃない…



私、言われてない…



「…ありがと、ママ」



そう呟いて、
朝ご飯も食べず家を出た。




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