ちっぽけな幸せを君に
 「かずきさん!来てくれたんですね」


 「当然!歌菜の晴れ姿、ちゃんと撮ったからな」


 季節は冬から春へと変わり、歌菜は卒業式を迎えた。


 「私、変な顔してませんでした?」


 「全然、ちゃんと可愛く写ってるよ」


 歌菜の両親は、歌菜がまだ幼い時に他界していて、今は知り合いと同居しているらしい。


 予定ではその同居している人が来るはずだったが、どうしても抜けられないらしく代わりに俺が父兄として出席する事になった。


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