ちっぽけな幸せを君に
 「和成、俺今日オフだよな?」


 「ん?えーと……そうやな」


 「じゃあちょっと出かけるから飛び入り断っといてくれ」


 「ああ、それはかまへんけど」


 和成のところで働き出して既に半年、いつの間にか俺は『INSTANT LOVER』の看板となり、ほぼ毎日の様に予約が入る様になっていた。


 「じゃあ行ってくる」


 俺は靴を履きながら和成に声をかけた。



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