グラウンドの彼




「美咲ー、また川崎眺めてんのー?」



またいつものようにベランダから悠君を眺める。


なんか悠君て呼ぶのまったく慣れない。というかこの先慣れることはあるんだろうか。



……それで、付き合い始めてもベランダから眺めることはやめてない。


けど前と違って悠君は私に手を振ってくれる。


もう、こっそりとではなくなった。



でもたまに私に手を振っているところをバレて監督さんに怒られたりしている。



けど、悠君には悪いけど、そんな悠君を見るのも嫌いじゃなかったりする。











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