グラウンドの彼




「私のこと思い出すだけで頑張れるの?」



「凄く頑張れる」



川崎君はハッキリと言った。



「辛い時はいつも美咲のこと思い出して頑張ってきた。きっとこれからもそうする」



「……」



なんか私も嬉しい。



「ありがとう悠君。私もそうする」



まぁ、そうしなくたって私の頭の中にはいつも悠君が居る。




「絶対そうしろよっ」

川崎君はおっきく笑う。



そして、だんだん休み時間になって廊下がざわつきだした。










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