*Rainy*

カズタカ君が私の方を向く。



「……俺、泣いてるシズクさん見たときから…ずっとシズクさんのこと好」



最後まで聞く前に、私からキスしていた。勝手に体が動いた。

そっと、唇を離す。



「シズクさ、ん…」

「私も、カズタカ君のこと好きになっちゃった。」

「本当…ですか?」



唖然とした表情。
そういう、感情がわかりやすいところも好き。



「冗談だと思う?」

「ぇ、いや…」

「雨の日に黙って胸貸してくれたことも、大学祭に来てくれたのも、嬉しかった。
メールも電話もドキドキした。
年下で、しかも5歳差とかないって思った。私、1ヶ月後には社会人だし…。

けど、素直で純粋なカズタカ君を好きだって思った。」



私にはない素直さがすてき。

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