禁恋-禁断の果実たち-



「…では、余はもう帰る」


「えっ?」




 男の言葉に耳を疑った。




「どうした?」


「いや、あの…」




 兵士は女を抱くためにここに来るのに



 この人は、ただ話をしただけで帰ろうとしている。





「…何、今夜は話をしただけで満足じゃ」




 男は私の言いたいことがわかったのか



 優しく言葉をかけてきた。





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