恋心


「バカ!39度もあるじゃん」


「ハハ…そんなに高いんだ」


「ハハッじゃないでしょ!ったく…本当にバカなんだから!」



相原はブツブツ言いながらまた部屋を出て行って。



「勝手に使わせてもらったからね」



洗面器に冷たい氷水とタオルを入れて部屋に戻ってきてくれた。



そしてーーー


氷水に浸かっていたタオルを絞って、それを俺のおでこにそっと乗せてくれた。


キーンとするような冷たさ。

熱くてたまらなかった顔や体の熱が少しだけ和らいでいくような気がした。


それからも相原は、なんだかんだ動いていて。


「ちょっと待っててね」



寝ている俺を置いてどこかに行ったかと思ったら、袋片手に帰ってきた。


「とりあえずこれ、飲んでて」


そして、袋からスポーツドリンクを取り出してベッドの傍にポンと置くと、またバタバタと部屋を出て行ってしまった。


あいつ…何やってんだよ。


来てからずっと動いてんじゃん…


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