恋心



「相原、飯食ったら後で屋上来て」



お昼休み。

早めに昼飯を済ませた俺は、隣のC組に行って相原にそう言うと、そのまま一人で屋上に向かった。



「あっちー」


夏の空は太陽が近くて。

照りつける日差しに、目を細めて空を見上げた。



水色の空。

真っ白な雲。


セミの鳴き声…



ジンワリと額に汗が滲んでくる。


もう完全に、夏は訪れていた。


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