オタク女とアナログ男
すると亜美花様もお気付きになられたのか、ニヤニヤしながら楠木様に近付いていった。
「そうだよねー、面白くないよねー?
可愛い妹が巣立っちゃうんだもんねー?」
「なっ、バカ言うんじゃねぇ!
俺は、別に…っ!」
「ほれ、この写真可愛いでしょ。
着物だよ、成長して色気まで出て来てるんだよ?
会社の男共追っ払ってもこういうところまでは目が届かないもんねぇ…?」
妹…
何の話かわからない。
亜美花様が気にするなと目で訴えてくるのでとりあえず今度は私が枝豆を食しておこう。
「うっ…!
頼む、売ってくれ!」
「ほーっほっほっ、跪きなさい!」
二人は話ながらも片手にお酒があり、既に微酔い。
楠木様は普段の性格では有り得ない土下座をし、亜美花様は既に跪いているにも関わらず高笑いを始めた。
「…慣れって怖いなぁ」