未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*

「じゃあ、あれは?」

「だめ、酔っちゃう」


「それじゃあ……お化け屋敷─」

「やだっやだ! 恐いのイヤっ!」


「うーん。じゃあねー……あれは?」

「だから、高いのは無理なのーっ!!」


とあたしが放った一言で、辻之内がキョトン顔になった。


「な、なに?」

「もしかして時田って……高所恐怖症?」


ゆっくりと確かめるように尋ねられた。


「そ、そうだけど」


そしたらクスッて小さく笑ったかと思うと、急にアハハって大笑い。

なによっ! 高所恐怖症がツボなワケ?
っていうかそんな笑い方したら、王子キャラ台無しだよ?

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