未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
こんなの真に受けちゃいけない!
あたしだって、そのくらいわかってる。
でもね、そんな瞳で言われたら──
それから少しの沈黙があって……急によし!って辻之内があたしの手をギュッと握った。
「あれ、乗ろ?」
「え……。
なに言ってるの? 観覧車じゃん! 高いじゃん!!」
「大丈夫、大丈夫」
だから高所恐怖症だって言ってんでしょ!
さっきの会話はなんだったの!?
だいたい、なんで遊園地になんて来ちゃってんのよー。
朝、電車の窓から見えたんだって言ってたけど……なんで? なんでよーっ!
そんなあたしの気持ちを無視して、繋いだ手をぐいぐい引いて歩きだす。
誰かあ、助けてー!!