未熟な天使 *恋と心理学と彼とわたし*
「こ、こんなとこでしちゃうんだねー。誰にも見られないし、ちょ、ちょうどいい場所かもしれないもんね」
って………。
「いや、いやっそのー今のは……」
なに言ってんの、あたし。
テンパり過ぎておかしな発言しちゃって、もう、イヤ!!
ジワジワと吹き出した変な汗が背中をつたった、その時。
「ちょうどいい場所?」
辻之内がこっちを向いた。
隣に座ってるこの距離、目線を上げるとバチッとぶつかる視線。
近すぎるぅーっ!
「あっ違うの! さっきのはなんていうかぁ……」
これ以上の無理な発言やめとこうよ。また墓穴掘っちゃうから。
だけど辻之内は
「そっか、誰にも見られないしね」
って真顔で見つめてきたんだ。
「………?」
一気に心臓が、騒ぎだした。