俺様狼と子猫少女の秘密の時間③

…目が。

オーラが。

なんか燃えてるよ。


「あ、あのね? これにはふっかぁ~いわけが…」


「別れろっ。い・ま・す・ぐ・別れろ!」


「ヤ」


「ヤじゃねぇよ」


「ふんっ」


例え先輩が、なんか血迷って自分の意思でしたいと思ったとしても!

そんな悪いことじゃないと思う。

むしろ素敵……❤


「あっ、こら悠由!」


ぷいっとそっぽを向いて階段を上がっていくあたしを、那智兄の怒鳴り声が追いかけた。


…那智兄は先輩を毛嫌いし過ぎなのよ…。

なんでかな。

そりゃ一見冷たそうで不良っぽくて口開けば皮肉屋で毒舌で女の子達にこれでもかって程容赦ないし全てにおいて強引だけどさ。


「……」


……あれ。

なんか自分で思い出してすごーく虚しくなった。

あたし先輩のどこが好きなの?


「…う~ん」



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