結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
 「迷子なったらどうするんだ??」


 「ケータイで呼び出す」


 私は鞄からケータイと取り出す。


 「……」


 ディスプレイには圏外の表示。


 「圏外なら無理だな…お前…迷子決定」


 チャラけた感じに私を那月にぃはからかう。
 小さい頃の笑顔と同じで右頬に那月にぃは笑窪が出来ていた。


 二人で居ると…小さい子供の頃を想い出す。
 
 無邪気な子供ままで居られたらどんなによかったか……。



 小さな子供ままなら…あの人にあんなことをされることなかったかもしれない。

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