これが僕らの愛のかたち 【短編】
「その小さい紙がいっぱいになったら張り合わせて、
元通りに大きな紙に戻すの。
そしたらそれは大きな紙に好きなものを書いたことになるよね?」


彼女は、目の前の巨大絵画から目を離して僕をじっと見た。

僕は頭の中で、レポート用紙を張り合わせる。




たぶんこれからも僕らの関係はこのまま変わることはないだろう。




「…うん。そうだね」

頭の中で張り合わされたレポート用紙には、

ずっと前に僕が夢見ていた彼女と住む家が描かれていた。
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