恐るべし隣の山田メガネ君

『返せよ、この腐女子が!』


不機嫌丸出しで睨みつけて来る山田は、唖然とする私から目にも留まらぬ早業でメガネを奪い返すと、瞬時に装着した。


途端に美男子じゃなくなる没個性な山田メガネ君。


こりゃあ山田に…、じゃなくて美男子をそんなに没個性させるメガネに驚きだよ!

ぶっとい黒縁ダサメガネ恐え~な!

もし私が掛けたら没個性どころか、没存在感になってしまう事だろう…。

きっとただの歩くメガネになってしまうに違いない。

恐るべし山田メガネ!!


しかし山田メガネ健人には萌えだ!

こんな身近に萌え萌えなリアル美男子が存在していたとは…。

腐女子には格好の妄想材料だ。


『オマエ…今、"萌え"とか思っただろ?』


ナゼにそれを!?

ヤバいガン見し過ぎたか?恐るべし山田メガネ健人!


「勘が鋭いわね!山田メガネ健人!」


『オイ…人をハーフみたいな名前で呼ぶな。お前の考えそうな事ぐらいすぐに分かるわ。』


何ですって!?


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