桜雪
ーユナsideー


「おい。大輔野球しに行こうぜ!」

「おう。今行く!」


「ねぇねぇ。この服可愛くな‐い?」

「ほんとだぁ‐可愛い!!」


教師たちが職員室に戻って賑わっている

聖レナ学園高等学部1年6組の教室。

その教室の窓からいつもと変わらぬ景色を

見つめ続ける私。雪本 ゆな(ユキモト ユナ)

「ねぇ。ユナ聞いてる?」

幼なじみのアスに声をかけられ我に帰る。

彼女の本名は親和 あすか(シンナ アスカ)


アスとは家も隣で生まれた時からずっと仲がいい。


「あ。うん。ごめん聞いてなかった~。」

「もぉ。ほんとっユナって抜けてるよね(笑)」

「そぉかな~?」

抜けてる?そんな自覚はこれっぽっちも無い。

ただ、ここで否定するのも面倒なこと。

周りに合わせてたほうが絶対に楽だとおもう。
< 2 / 34 >

この作品をシェア

pagetop