SPIRAL
「あー留莉も当番だ。よかったぁ〜」
後ろから南が私の肩に手を置いて言った。
「俺も掃除当番だぁー。マジかよー最悪ー。今日デートなのにぃー」
誰かと思って後ろを振り返るとまた早川だった。
(彼女いるんだ…。って、何がっかりしてるんだろ…)
「あ、飯島さんと山崎さんも?嬉しいなぁ、二人も美人がいるなんて」
「早川くんに言われたくないよー。早川くんめっちゃイケメンやん」
南が私の肩をバシバシ叩きながら笑った。
「いやいや、イケメンなんて。俺はツケメンですよ」
「…」
「…」
白けてしまったが、早川はあまりそれを気にせず、
あっ、と思い出したように言った。
「そうだそうだ、今日デートだ!ちゃっちゃと掃除終わられようぜ」
そう言った早川の顔は
とても楽しそうだった。
それを見てなぜか私の胸がチクチクと、バラのとげが刺さるみたいに痛んだ。