キミだけをずっと



二人で並んで歩いていていると、私は大樹を見上げて言った



「いつから私のこと好きだったの?」


「いつからだろうな。気付いたら好きになってた」



好きになった瞬間っていつなんだろう


大樹と一緒で気付いたら好きになってた


不思議だよね、恋って



「そういえば、ジュースありがとう♪」


「おぉ」



言葉は無くても愛情は伝わる


多分学校で大樹に貰ったジュースは昔私がよく好んで飲んでいたものだった


いちご色のジュースは大樹にとっては小さな愛情表現なのかな



「またあげるよ」


「ありがとう!」



私は思わず微笑んだ


大樹も久々に歯を出して笑顔を見せた




「そういえばお前、志望校は決まってるのか?」


「え?どうしよう…。大樹は行きたい大学があるの?」



そういえばもうすぐ受験だな…


呑気に過ごしているのは、私だけかもしれない






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