キミだけをずっと



家の前に着くと、大樹と自然に向かいあった



「じゃあ、また明日」


「おぅじゃあな!」



手を振って大樹が玄関を開けて入って行くのを見届けた



「よし、私も立慶大学を目指して頑張ろうかな!」



拳に力強くぎゅっと握った


家に帰るとすぐさま部屋へ戻り、部屋の外側のドアに伝言を書いたふせんを張った


部屋中には’立慶大学合格‘と書いたポスターを壁に張った


大樹からキスをされ、触れた唇を指でなぞりながら一人部屋でニヤついていた




二階に上がって来た悠真が私の部屋の前へ来て、ふせんを一枚一枚読んでいた



「何じゃこれ?」


”大学入試まで部屋に入らないで“

”ご飯は部屋の前に置いといて“


「どうしたんだ、あいつ…」



悠真は私が霊に取り付かれたんじゃないかと余計に心配していた





< 116 / 221 >

この作品をシェア

pagetop