キミだけをずっと



大樹と並んで歩いていると



「あ!」


「どうしたの?」



いきなり立ち止まった私にビックリする大樹



「教室に赤本忘れた…。取って来るから、大樹先に行ってて!」



「…おぃ!



大樹の腕をポンポンっと叩いた後、走って教室へ戻った



ハァ…ハァ…



息切れする中、教室の前に着き扉に手をかけると、まだ教室は空いていた



「あれ、空いてる…」



教室に入ると真っ先に自分の席に向かい、机の中に置きっぱなしだった本を見つけた



「あった〜」



本をバックに入れようとした時



…ガラガラ



教室の扉が開く音がした


もしかして大樹?


少し笑顔で音がした教室の扉の方に顔を上げると…



そこには雄大が立っていた



「もしかして…大樹だと思った?」


「…え?どうして」



扉の縁に手を置いて私を眺める雄大




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