運命


制服を着て、階段を駆け下りる。

いつもながら、誰もいないリビング。

静まり返ったリビングで、ぁたしは大きなため息を吐く。


ピッ。

気を紛らわせようと、テレビをつける。

朝の8時頃なんて、ニュースくらいしかやってないけどね。


リビングのテーブルに置かれた紙を手に取る。

《叶華へ

今日も帰りが遅くなるから、よろしくね。

ご飯は適当に作って食べて。

お父さんも今日から出張だから、しばらく戻って来ません。


お父さん、お母さんより》


「どうせいっつも居ないじゃん」

一人で呟きながら、手紙の隣に置いてあった一万円を財布にしまう。




< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop