マスカラぱんだ


**紫乃**


慌てながら、それでも一生懸命に説明してくれる先生の顔は真っ赤。

額から汗が流れているし。


「先生。ごめんなさい。変な誤解をして。あの、私も先生と話が出来て嬉しい。」


良かった!

先生は口封じのために、私をこの特別室に入れた訳じゃなかった!

しかも私とゆっくり話したい。なんて言ってくれたし。

嬉しい・・・。

さっきまではメソメソ泣いていたくせにもう今は、涙なんか流れない。

喜びに心が満たされたから。


< 75 / 258 >

この作品をシェア

pagetop