マスカラぱんだ
**紫乃**
慌てながら、それでも一生懸命に説明してくれる先生の顔は真っ赤。
額から汗が流れているし。
「先生。ごめんなさい。変な誤解をして。あの、私も先生と話が出来て嬉しい。」
良かった!
先生は口封じのために、私をこの特別室に入れた訳じゃなかった!
しかも私とゆっくり話したい。なんて言ってくれたし。
嬉しい・・・。
さっきまではメソメソ泣いていたくせにもう今は、涙なんか流れない。
喜びに心が満たされたから。