想い出の宝箱




そう言って翔太は私の手を握って

走り出した


そしてついた場所は
翔太の大好きな場所。
とっておきの場所。


私たちが大好きな
街全体が見える
高台に。


「彩!!ここ見ろよ!!」


そう言われて見ると
街のもっと奥の方に

青い海が見えた



海があることは知っていたけど
遠くておかあさんがなかなか
行かせてくれなくて
翔太の前で泣いてしまったんだ


「彩さ、海・・見たかったんだろ?」

「ぅん!!翔太ありがとう!!」


翔太はいつも私のことを考えてくれる
私がやりたいと言ったことは
絶対叶えてくれる


今日だって私をまた喜ばせてくれて
2人でなかよく手をつないで
帰るつもり・・・だったんだ



でも、今日はいつもと違っていた





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