私の彼は20才の高校生
だけどこのままじゃ駄目だよね。



前に進めないもの。



数馬が優しい笑顔を私に向ける。



「何?腹減ったのか?」



バカ違うよ。



「明日ね。京一が帰ってくるの。母さんが顔を見せにおいでと言うけど。」



数馬は優しい笑顔のまま、「行ってくればいいじゃん。」



でもと言おうとすると、「会うのが怖いんだろう。」


私は頷いた。



「だけどこのまま会わなかったら、あずみはもっと苦しむだろう。


今のあずみは昔とは違う。強くなったし、自分に自信がもてただろう。


俺もついていってやるから、明日京一に会いに行ってこい。」



数馬の言葉が嬉しかった。


私は数馬にこんなに愛されている事が、



この時はまだ気付けないでいた。



ただ数馬に甘えてばかりの私だった。




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