『愛してる』っていってよね
「そう言えば、歩は?」
思い出したように呟く優輔
「あ…」
どこに行ったんだろう??
「私、探してきます!!」
そう言ってコートを急いで羽織る伊乃
「ちょ、一人で行ったらダメだよ!!」
「いいの。私のせいでしょ?」
「…私も行くよ」
元と言えば私が悪いんだもん。
置いて来た私が…
「悪い。伊乃ちゃん京くんと一緒に行ってきてくれる?」
え?
「あ…はい。京さん行きましょう!」
「お、おう…」
「何で?優輔!!悪いの私なんだよ!?」
「いいから。」
玄関を見たときにはもう誰もいなかった