バイバイ、大好きだったよ。








後ろで龍が叫んでる声が聞こえる。私は今、全速力で走っている。こう見えても走りには自信があった。








龍もそれなりに運動神経はいいが、信号にひっかかったりして、15メートル後ろぐらいにいる。





そんなに距離が離れてるわけじゃない。






また横断歩道だ。しかも赤信号。あと少しで龍が追い付いてくる。今は龍の顔なんて見たくない。






それに、私のこんなグシャグシャな顔なんて見られたくない。









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