バイバイ、大好きだったよ。
私はそれから毎日病院を訪れていた。
あの日の夜は、声をあげて泣いた。夜中に大声を出して泣いている私を両親とカナタは止めないでいてくれた。
家に帰ると両親がすでに帰ってきていた。カナタが電話をしてくれたようだ。
事情を知っているはずなのに何も言わず、「おかえり」と笑顔を向けてくれた。
その優しさがあの時の私にはたまらなくうれしかった。必死で泣くのを我慢して、私も「ただいま」と笑顔で返した。