INCOMPLETE A PICTURE BOOK



「もう誰も信じられないよ……。疲れたの」


弱気な潤の声を緒方は初めて聞いた。



「あたしは、先生を信じたかった」




さぁ、次は先生の番だよ。


そういって潤は小さく笑った。


その笑いは自分をバカにするような笑いだった。


< 210 / 269 >

この作品をシェア

pagetop