INCOMPLETE A PICTURE BOOK
保健室に入った潤はまずはじめに“冷蔵庫”を探した。
「おい、お前、何しに来た?」
なんとも口の悪い教師だ。
「……っあ、いや、その……」
異世界への入り口を探しに来ました!
んなこと言えるわけねぇ。
すでに怪訝な顔をされている。
「名前は?」
「瀬戸潤で……す」
語尾に向かって小さくなる声。
保健室に保険医がいないときにここに来たらいいなんて、
テンパった頭では考えられなかった。